巳年に行きたい奈良の観光スポット6選!参拝・写経・大蛇伝説・高原散策で奈良を満喫◎

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奈良旅行を計画しているものの、寺社や自然が多すぎて「結局どんな場所へ足を運べばいいのか分からない」と感じていませんか。たとえば東大寺や法隆寺の名前は思い浮かんでも、干支やパワースポットを軸にしたコースとなると情報が限られ、どこを探せばいいのかわからないという方もいらっしゃると思います。

本記事では、2025年の干支である蛇と深く結び付いた奈良県内の六つの社寺・自然スポットを厳選し、それぞれの魅力とアクセス方法を分かりやすく整理しました。読み終える頃には、開運参拝・写経体験・高原ハイキングを組み合わせた具体的な旅程イメージが描け、奈良旅行が楽しみになっていることでしょう。

さっそく、蛇の力を感じられる最初のスポットをみていきましょう。

目次

▶ 大神神社――白蛇をまつる日本最古の神社
▶ 喜光寺――光る蛇の逸話が残る名刹で写経体験
▶ 大峯本宮天河大辨財天社――弁財天の使い・蛇に導かれる霊場
▶ 脳天大神龍王院――蛇のリング守で頭の悩みを断ち切る
▶ 曽爾高原――大蛇伝説が息づく黄金のススキの海
▶ 蛇石――とぐろを巻く巨石を巡る里山ハイキング

大神神社――白蛇をまつる日本最古の神社

三輪山をご神体とし、白蛇を神の使いとして敬う歴史を持つ大神神社では、巳の形のお守りや絵馬が厄除けと開運を呼ぶといわれます。山全体を拝むことで生命力が高まると伝わり、蛇年には一層の御利益を求めて参拝者が増加します。

もし日常のリズムを少し止めて深呼吸したいと感じたら、木立に包まれた参道を一歩ずつ進みながら「新しい流れ」が自分に巡ってくる瞬間を味わってみてください。鳥居の向こうに漂う澄んだ香りが、気持ちを静かに整えてくれるでしょう。

交通手段はJR桜井線の三輪駅から徒歩約10分。やたきやからは車で約30分です。

正式名称:大神神社
住所:奈良県桜井市三輪1422
駐車場:無料あり
webサイト:https://oomiwa.or.jp/

▼ 木々に囲まれた参道は夏でもひんやりと気持ちいい。

 

喜光寺――光る蛇の逸話が残る名刹で写経体験

行基菩薩が建立した喜光寺には、境内に「光る蛇」が現れ本尊を守護したという伝承が残っています。誰でも気軽に参加できる「いろは写経」は、専用の和紙に四十七文字の「いろは歌」を書き写す形式なので、般若心経の全文写経より所要時間は短く、おだやかな集中を味わえるのが特長です。

墨の香りと筆先が紙をなでる音に耳を澄ませば、日常のざわめきが遠ざかり、書き終えた瞬間に胸に小さな灯がともるような満足感が広がるでしょう。体験の所要時間は約30~40分程度で随時受付、納経料は2,000円(拝観料含む)で筆や硯は寺側が用意してくれます。

奈良市内にある近鉄尼ヶ辻駅から徒歩約10分で、初めての奈良旅行でも立ち寄りやすい点も魅力。やたきやからは車で約80分の距離にあります。

正式名称:喜光寺
住所:奈良県奈良市菅原町508
駐車場:専用駐車場あり
webサイト:https://kikouji.com/

▼ 人頭蛇身の宇賀神像が祭られているお堂。2025年は6月12日~8月11日までの間で特別開帳されている。

 

大峯本宮天河大辨財天社――弁財天の使い・蛇に導かれる霊場

「呼ばれた人でないとたどり着けない」といわれる天河神社。芸能と財運の神さまとして知られ、弁財天の使いである蛇への信仰が色濃く残る聖地です。記紀神話に登場する三つの鈴を象った神宝の「五十鈴」。振れば才能開花や金運向上が期待できるとされ、山深い空気に包まれて祈願すれば心も洗われます。

杉の参道を進むと、川音と木々の香りが静かに五感をゆるめ、五十鈴の澄んだ響きが胸にしみ渡る瞬間、肩の力がふっと抜け、新しい息が内側から湧き上がる心地になるかもしれません。

やたきやから車で約90分。公共交通なら近鉄下市口駅から路線バスで天河大弁財天社前下車すぐの行程です。

正式名称:大峯本宮 天河大辨財天社
住所:奈良県吉野郡天川村坪内107
駐車場:無料あり
webサイト:https://www.tenkawa-jinja.or.jp/

 

脳天大神龍王院――蛇のリング守で頭の悩みを断ち切る

吉野山の行者道を少し外れた深い谷にひっそりと鎮座する脳天大神 龍王院は、金峯山寺初代管長・五條覚澄大僧正が修行地として選んだ場所に創建されました。御祭神である脳天大神(のうてんだいじん)は、学業成就や頭部の病に霊験あらたかな「首から上の守護神」として広く信仰を集めています。その起源は、覚澄大僧正が修行中に遭遇した“頭を割られた蛇”を弔ったことに始まり、その蛇が夢枕に現れて「頭の守護神として祀られたい」と告げたと伝えられています。これは蔵王権現の御霊言とも重なり、現在の脳天大神として祀られるに至りました。

野趣あふれる石段を一歩ずつ下ると、木々が迫って視界が狭まり、耳に届くのは滝音と自分の呼吸だけ。その静寂が脳裏の雑念を削ぎ落とし、願いを唱えながら進むほど頭の内側が澄んでいく感覚に包まれるでしょう。

交通手段はロープウェー吉野山駅から徒歩約25分(坂道と石段が続くので滑りにくい靴がおすすめ)。やたきやからは車で約60分、県道15号線経由で金峯山寺(きんぷせんじ)付近の駐車場に停め、そこから歩くルートが一般的です。

正式名称:脳天大神 龍王院
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山
駐車場:あり
webサイト:https://www.kinpusen.or.jp/guide/notensan/

▼ お守りとして購入できる「指輪守」は蛇のモチーフが入ったシンプルなつくり。

 

曽爾高原――大蛇伝説が息づく黄金のススキの海

曽爾高原は、奈良県東端・室生赤目青山国定公園の一角、約38ヘクタールのゆるやかな起伏をススキが一面に覆う草原地帯です。中心に横たわる「お亀池」を巡る木道を歩けば、四季で表情を変える草の波と山稜がワイドスクリーンのように広がり、まるで昔話の舞台へ迷い込んだような気分になります。

曽爾高原に伝わるお亀が池の大蛇伝説は、秋風にそよぐススキの穂が蛇の鱗のように輝く景観と重なり、訪れる人の想像力をかき立てます。10月半ばの夕刻、お亀池越しに陽光が斜めに射し込む瞬間は、金色の穂が燃えるようにきらめき、思わず言葉を失うほど幻想的です。散策後は登山口近くの曽爾高原ファームガーデンで地ビールと草もちを味わえば、山歩きの疲れがほぐれ、心までほっこり温まるでしょう。

やたきやから車で約30分。近鉄榛原駅から曽爾高原行きバスに乗り継ぐルートもあります。

正式名称:曽爾高原
住所:奈良県宇陀郡曽爾村太良路
駐車場:有料あり(ファームガーデン隣接)
webサイト:https://sonimura.com/sightseeing/1/

 

蛇石――とぐろを巻く巨石を巡る里山ハイキング

やたきやのご近所、桜で有名な「内牧区民の森」の林道沿いに露出する蛇石は、幅約3メートル・高さ約1メートルほどの巨石で、割れ目がとぐろを巻く蛇の輪郭に見えることから地元でその名が付けられたようです。苔むした表面は季節によって緑の濃淡が変わり、雨上がりには岩肌がしっとりと艶を帯びて写真映えします。

林道は傾斜がゆるやかで、ハイキングの途中に気軽に立ち寄れる点が魅力。春の新緑と秋の紅葉シーズンは木漏れ日のコントラストの美しい写真を撮影できるかも。

やたきやから車でおよそ10分。公設駐車場はなく、路肩に普通車が数台停車できるスペースのみなので、休日は早めの到着が安心です。

正式名称:蛇石
住所:奈良県宇陀市大宇陀内牧
駐車場:整備なし(路肩利用)
webサイト:なし

▼ 道路沿いに看板が掲出されているが、ここからまだ距離があるので気長にハイキング。

 

まとめ

奈良には白蛇信仰を伝える大神神社、写経で心澄む喜光寺、深山の天河神社と脳天大神、そして大蛇伝説の曽爾高原と蛇石が点在します。六つを巡れば参拝・体験・絶景を一日で満喫でき、干支ゆかりの開運旅が叶うかも?干支ゆかりの御利益と自然の迫力を同時に味わう巳年旅をぜひ計画してみてください。

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